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海辺の叙景

音楽の話などをします

水槽と廃棄物最終処分場

 僕の住んでいる家には地下室があった。地下室の壁一面には、水槽が埋め込まれていて、ちょっとした水族館のような部屋になっていた。しかし、水槽には水は一切入っておらず、その中にはもちろん、魚は一匹も泳いでいない。水草や砂利もなく完全に空だった。母親が言うには、僕が生まれる前まで両親はここで魚を飼っていたらしい。誰に見せるということもなく、ただ飼っていただけらしい。

 

  ある日、僕の母親が、ここで魚を飼いだそうと言い始めた。家族で水槽を掃除し、水で満たし、買ってきた小さいメダカを大きな水槽に放した。水槽の大きさに対してメダカはあまりにも小さく不釣り合いだったが、両親は満足そうだった。しかし、しばらくすると水槽にヒビが入り、そこから水が漏れてきた。気づいたら全ての水槽は割れ、床は水浸しになり、メダカは皆死んでしまった。僕はとても悲しかったし、両親も悲しんだ。

 

 

 気づくと、僕は廃棄物最終処分場にいた。あたり一面、ゴミが積もっていたが、とてもよく晴れていたので僕はわりと気分がよかった。僕は裸足に靴下を履いているだけだったので、ゴミの上を歩くのは気が引けたが歩くしかなかった。歩く必要はない気もしたが、歩いても歩かなくても変わらないのなら、歩きたかった。しばらく歩いていると左手に中華料理屋があることに気づいた。自分が立っている場所よりも低い場所にあったのでゴミの上を慎重に下りた。すでに足は傷だらけであったが、もうそんなこと関係なかった。なんとか中華料理屋のところまで下りてきたが、入り口が見つからず、慌てて店の周りを一周したが、やはり見つからなかった。店の電気はついてないので、今日は定休日なのかもしれない。

 

 中華料理屋を後にし、すこし歩いたが、足の傷が痛むので一度座って休むことにした。すると、ゴミの上にiPadiPhoneが落ちていることに気づいた。どうやら、まだ電源が入るようだった。iPadを起動するとTwitterの画面が出てきた。僕はこのiPadを持ち主に返さなければならない気がしたので、持ち主のTwitter画面を操作して、持ち主のアカウントから持ち主のアカウントにリプライを送った。この行為に意味があるのかはわからなかったが、それがきっかけとなり別のSNSを通して持ち主と連絡を取ることができた。すぐに引き取りに来ると言っていたが、この廃棄物最終処分場まで持ち主は来れるのだろうか。そして、僕はその後どこにむかえばいいのだろうか、iPhoneはどうすればいいのだろうか、全く検討がつかない。しかし、今日はiPadの持ち主が見つかってよかった、僕は良い行いをしたんだ、それに天気も素晴らしいし、良い一日だったなあ。

 

 おわり

 (3月28日に見た夢)